泣きたいほどの淋しさだ
I'm So Lonesome I Could Cry
「僕が知っている、もっとも寂しい曲だ」
エルヴィス・プレスリー
エルヴィス・プレスリー
Hear that lonesome whippoorwill
He sounds too blue to fly
The midnight train is whining low
I'm so lonesome I could cry
Did you ever see a robin weep
When leaves begin to die?
Like me, he's lost the will to live
I'm so lonesome I could cry
The silence of a falling star
Lights up a purple sky
And as I wonder where you are
I'm so lonesome I could cry
あの独りぼっちの夜鷹の声を聴いてごらん
淋しくて飛べないといっているよ
夜汽車は低くすすり泣き
僕もあまりの淋しさに泣き出しそう
こま鳥が嘆き悲しむのを聞いたことがあるかい
木の葉が死んでゆく頃に
あれは生きる望みを失ったということなんだ
僕もほんとに淋しくて泣きたいほどさ
淋しくて飛べないといっているよ
夜汽車は低くすすり泣き
僕もあまりの淋しさに泣き出しそう
こま鳥が嘆き悲しむのを聞いたことがあるかい
木の葉が死んでゆく頃に
あれは生きる望みを失ったということなんだ
僕もほんとに淋しくて泣きたいほどさ
流れ星が音もなく
紫の空を染めて落ちてゆく
あれは君が何処に居るのかと思う僕みたい
あまりにも淋しくて泣きたいほどさ
僕はほんとに淋しくて、泣きたいほどなのさ
オリジナルはカントリー・シンガーのハンク・ウィリアムス 。
時代やジャンルを超越して多くのシンガーにカヴァーされ、歌い継がれて来た名曲です。
エルヴィス・プレスリーは、「僕が知っている、もっとも寂しい曲だ」と紹介して歌い始めます。しかしそれほどのインパクトを感じなかったのが正直な気持ち。エルヴィスがなぜ、そう言ったのか、エルヴィスの心を知りたくなった曲。曲よりそのコメントにインパクトがありました。
しかし時を重ねるほどに、その意味がおぼろげに分かってきました。
愛する人を失った哀しみを切々と語ります。それだけならエルヴィスは「僕が知っている、もっとも寂しい曲だ」と言わなかったでしょう。
この歌は主人公である僕を超えて失った彼女も、夜鷹も、夜汽車も、こまどりも、木の葉も、流れ星さえ、みんな寂しいのです。みんなが泣いているのです。そこにこの曲の凄みがあります。これは事実上「死」の歌です。
エルヴィスならもっと悲しく感情的にどのようにでも歌えます。それを抑えてエルヴィスは俯瞰するように淡々と歌います。死んでしまったものに感情はない。花を捧げるかのようなエルヴィスの魂を感じます。
エルヴィスならもっと悲しく感情的にどのようにでも歌えます。それを抑えてエルヴィスは俯瞰するように淡々と歌います。死んでしまったものに感情はない。花を捧げるかのようなエルヴィスの魂を感じます。
あの独りぼっちの夜鷹の声を聴いてごらん
淋しくて飛べないといっているよ
淋しくて飛べないといっているよ
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