全世界36ヶ国にリアルタイムで
癌基金のチャリティ・コンサートを放送。
前人未踏「15億人が同時に観た」という事実。
『世界初。衛星中継はエルヴィスから始まった』
エルヴィス・アロハ・フロム・ハワイ
73年1月14日、午後12時30分にスタートさせたステージ。深夜になったのは世界の時計を見た上でのスタートで丁度日本では日曜日のゴールデンアワーになった。
エルヴィスプレスリーが民間人として初めて宇宙中継を使って全世界36ヶ国にリアルタイムで見せた渾身のステージは、さすがのエルヴィスをもってしても緊張は隠せず、完成度は高いと言えないが、特別なオーラに満ちていた。
<ELVIS ON STAGE>の中にトム・ジョーンズからの電報をエルヴィスが読み上げる場面が挿入されている。
<ELVIS ON STAGE>を最初に観た時、すごい衝撃を受けたことは当然だが、ある違和感も感じた。「エルヴィスがトム・ジョーンズになってしまった?」という思いだ。違和感はひとときで、まぎれもなくエルヴィスだけの空間がそこにあることを思い知らされた。
それにしても「エルヴィスがトム・ジョーンズになってしまった?」という思いは私だけだっただろうか?68年のテレビスペシャルは明らかに50年代のエルヴィスだった。そのアクションがまったく変わってしまっていたのだ。
このパフォーマンスは決してそのキャリアの中ではベストなものではない。それでも凄かった。
私は「そして今は」を「フィーバー」を歌うエルヴィスには違和感がある。
誤解されると困るのですが、あくまで一個人の思いなので、楽しんでいる方は楽しンでいただくといいのです。
それにあのCMに悪意があるわけでもないし、エルヴィスを知らない世代にはエルヴィスに関心を持つ機会になるでしょうし「全世界36ヶ国にリアルタイムでライブを放送。15億人が観た」という事実。「世界初。宇宙中継はエルヴィスから始まった」という人類の歴史としての事実を伝える機会としてエルヴィスをアピールしたいですね。
あの時、地球という空間を飛び交った<KING OF THE ROCK'N' ROLL>だけが持ちえたきらめきが確かにあった。それをこのアルバムは必ずしも伝えきれていないもどかしさがあるものの、「衛星中継」という最先端の技術をアメリカが誇るアメリカ音楽界最強の巨星を使って世界に披露したという歴史を正当に評価してほしいのです。
<I'LL REMEMBER YOU>を歌うエルヴィスがバンドの連中に投げかける笑顔、<アメリカの祈り>を歌うときに汗が涙のように一筋流れる瞬間などなど、表情のひとつひとつに、全世界を相手にエルヴィス・プレスリーという看板をたったひとりで背負って、命がけで歌っている男のきらめきが宿っていることを再検証しましょう。
Introduction: Also Sprach Zarathustra
(Theme From 2001: A Space Odyssey Theme)
2. See See Rider
3. Burning Love
4. Something
5. You Gave Me A Mountain
6. Steamroller Blues
7. My Way
8. Love Me
9. Johnny B. Goode
10. It's Over
11. Blue Suede Shoes
12. I'm So Lonesome I Could Cry
13. I Can't Stop Loving You
14. Hound Dog
15. What Now My Love
16. Fever
17. Welcome To My World
18. Suspicious Minds
19. Introductions By Elvis
20. I'll Remember You
21. Long Tall Sally /
Whole Lotta Shakin Goin' On
22. American Trilogy, An
23. Big Hunk O' Love, A
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